セボンスター
こんにちは、心理学専攻3年のOです。今回初めてブログを書かせていただきました!
皆さんはセボンスターをご存じですか。
スーパーのお菓子売り場などに売っている、チョコレートとペンダントが箱の中に入って売っているあれです。
プラスチックでできたネックレスやチャームが欲しくて買ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際私も、妹が欲しがっていると聞いて最近買いました。
セボンスターの内容は1年のうちに何度か変わるようで、最新のものにはメッキタイプ、キラキララメタイプ、パールプラタイプの3種類がありました。
その中にも様々なデザインがあり、色違いも含めるとなんと85種もあるそうです。
その中でも妹が狙っているのはたった1種類、メッキタイプのレトロポップというもの。
買っても出るのはキラキララメタイプが多く、たまにメッキタイプが出ると大喜びしていました。
85種の中からたった1種を当てるなんて不可能に近いですよね。
でも買ってしまうのです。
次こそは出るのではないか、と思ってしまうのです。
毎回欲しいものが出るのだったら、おそらく1回買って終わっていたでしょう。
しかし現実はそうはいきません。
たまにメッキタイプが出て喜び、他は目当てのものが出ず、何回も繰り返してしまう。
この現象、オペラント条件付けの実験結果ととても似ているのです。
オペラント条件付けとは、自発的な行動に対し報酬や罰を与えることで行動の変容や学習が生じるというものです。
有名な例として、スキナー箱のネズミがあります。
あるレバーを押すと餌が出るという仕掛けがある箱にネズミが入っていて、ネズミは偶然そのレバーを押します。
すると餌が手に入るので、ネズミは次第にそのレバーを押すようになっていきます。
これはレバーを押せば餌がもらえる、ということをネズミが学習したことになります。
これがオペラント条件付けです(詳しく知りたい方はぜひ心理学科へ!)。
この実験にはさらに続きがあります。
餌がもらえる確率について、レバーを押せば毎回餌がもらえる場合と餌がもらえるかはランダムな場合を比べたとき、ランダムな場合のほうが学習した行動が維持されるというものです。
つまり必ず餌が出てくる場合は餌が出なくなると間もなくレバーを押すのをやめますが、ランダムだった場合はレバーを押すという行動を維持するということです。
これ、わたしがセボンスターに対して行っていた行動と同じではないですか。
自発的にセボンスターを買って、たまにメッキタイプで喜んで、また買ったら出るかもしれない、と期待してしまう。
現代人の行動も、ずっと前の実験で説明がついてしまうのですね。